小学生の音読の効果

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小学生の子供を持つ親にとって「音読」の宿題に困った方はいませんか?他の日記や漢字の練習、算数の計算の宿題と比べて音読は意味が分からない、やる意味があるのか?という保護者もたくさんいらっしゃるはずです。音読を何回も聞かされたり、子供がしなくて親がせかしたりと、なかなか家庭での宿題の中では親が手こずる宿題ですよね(^_^;)

ですがこの「音読」、想像以上に子供達の能力を引き出してくれる、とても大事な宿題だったんです!

では、「音読」にはどのような効果があるのでしょうか。

1:文章の理解が深まる

小学校低学年の子供たちにとって目で読む黙読だけでは、なかなか理解が出来ないことが多いのですが、声に出して視覚からの情報に耳からの情報を与えることで、より文章を理解することが出来ます。

◯脳の活性化

音読によって脳の前頭葉に含まれる「前頭前野」という場所が活性化され、音読直後は脳がより働きやすくなり、記憶力が20~30%も増加することもわかっています。また、脳の前頭前野はコミュニケーション能力にも関係しています。友だちや先生に話すのが苦手な子、引っ込み思案な子は、音読によって前頭前野を活性化させることで、積極的に人とコミュニケーションがとれるようになるでしょう!

◯集中力が高まる

前頭前野が活発に働いている脳内では、セロトニンという物質が多く分泌されます。セロトニンは精神を落ち着かせ、集中力を高める効果があるため、音読を続けている子というのは自然と気持ちのコントロールも出来るように。

◯本を読むスピードもアップ!

音読がすらすらできるようになると、普段の黙読も速くなります。音読によって語彙や言い回しを覚えて使いこなせるようになるため、語彙力も向上し、「読む力」がしっかりと身につくのです!

また音読する際に、しっかり両足を床につけておなかから声を出すようにしてみてください。そうすることで、体が小さい低学年の子どもの体幹が鍛えられます。低学年の子どもさんは特に、まだ声の大きさを調整することが上手にできません。聞く人がどこに、どのくらいの距離にいるかによって、どれくらいの大きさで話すかということはもちろん、はっきりとした発音で聞き取りやすい話し方を意識させることで、相手に的確に声を届ける練習にもなります。

低学年の国語の教科書には、リズムよく読める詩が多いですよね。これも実は特徴のひとつなんです。この文章や詩を、テンポよくリズムに乗って声に出して読むことで、日本語の響きを体感することができるのです。

よく、保護者の音読チェック項目にも「大きな声で」「姿勢を正しく」「『、』や『。』に気をつけて」などが記載されていると思いますが、これもちゃんとしっかりとした目的があったのです。

〜音読を楽しく続けるには〜

音読を子供さんが楽しく続けていくのに必要なのは、まずは聴くとき必ず手を止めてちゃんと保護者も聴く姿勢をとること。そして子供さんが一生懸命読んだらきちんと褒めてあげてください。これだけで子供さんの脳は活性化されるんです。そして親が一生懸命聞いてくれたことによって子供の自己肯定感も上がります。これは音読に限ったことではありませんが、きちんと褒めることにより子供の脳というのは非常に活性化されて物事に関しての意欲も高くなります。

そして褒めた後は音読ができたことを褒めながらも、これはどういう気持ちで読んだの?など質問してあげてください。いくつも質問しなくても、一つでも構いません。私も子供たちの音読はよく質問しています。例えば子供が「」のセリフを人物を読み違えていることもあります。その時は、そこのセリフはきっとこの子の気持ちだと思うよ。じゃあ、この子だったらどんな読み方になるかな?など質問しています。

こうして振り返ってきちんと聴くことで、子供たちは登場人物の気持ちを読み解いたり考えたりする訓練になるのです。

ここで気をつけていただきたいのが、例えうまく読めなくても決して怒ったり叱ったりしないことです。子供たちによっては音読も上手い子もいれば苦手な子もいます。でも、我が子が一生懸命に読んだことは変わりありません。きちんと最後まで読んだことをきちんと褒めてあげてください。うまく読めないからと叱っては子供の自己肯定感はどんどん無くなっていってしまうので、親ものんびりとど〜んと構えて聞いてあげてください。

お子さんのその時に読む「声」は貴重な思い出の一つです。

音読は親子のコミュニケーションとして充分活用していけますので、皆さんもこれから楽しんで「音読」を続けてくださいね。

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